掲載情報
タイトル:「第五十三話 旅立ちぬ 後編」
掲載号:『good!アフタヌーン』2025年11号
発売日:2025年10月7日(火)
ページ数:20p
作者近況:「もう一年が終わりそうなことに恐怖。」
掲載号:『good!アフタヌーン』2025年11号
発売日:2025年10月7日(火)
ページ数:20p
作者近況:「もう一年が終わりそうなことに恐怖。」
新たに判明した情報
- あたり一帯枯れた水
- 普段はいないはずの危険動物が現れる
- シオが指示に背いて行動してしまう
- 失敗から成功はつくられるが、
生半可な成功体験は
大きな失敗を生むとのトギトの言葉
- 長い間降っていない雨
- 車輪の修理のため、一行は馬車から降り、昼食を取っていた。また水不足を懸念して、水を探すシオたち。しかし、森からは湿気を感じられず、水を貯蓄するというカランの木も乾燥していた。シオはこの地域に雨が長期間降っていない可能性を考える。
そういえば森特有の湿った匂いが弱い…
長期間雨が降ってないのかもしれません
長期間雨が降ってないのかもしれません
目的地までの旅路は多少遠回りでも
危険な生物の出ない道を選んでるからね
危険な生物の出ない道を選んでるからね
- 危険生物との邂逅
- 今回の遠征は目的地までの経路も、比較的安全な道が選ばれているらしく、のそのそとマッスバクと呼ばれる温厚な生き物も姿を見せていた。そんなとき、マッスバクや近くにいた小動物たちが一斉に一方向に逃げていく。それと反対の方向、シオとオウガの前には、パラオアグマという好戦的な獣が現れていた。
- 動くシオ
- 現れた獣を見て、アルバ=カンヘルは、シオたちに逃げるように指示し、近くの荷物にパラオアグマの注意を逸らさせる。しかし、この荷物の持ち主の青ざめた顔を見て、何かあると察知したシオは、荷物を回収して獣に立ち向かい、代わりに自身が囮になろうとする。
指示に従えシオ=フミス!!
覚えておきなさい
勝手な行動は隊を崩壊させ
皆を危険に晒すのだと────…
勝手な行動は隊を崩壊させ
皆を危険に晒すのだと────…
- シオへの感謝とトギトの言葉
- マサ=ブラークとスーヨートクの魔術や馬車の車輪が嵌ったことにより、安全圏まで無事に逃げることが出来た隊であったが、シオは指示に背いた行動によって、アルバより指導をくらう。シオはそれに落ち込むも、回収された荷物の主はシオに対して感謝の念を抱いていた。そんな中、アルバはトギトから以前伝えられたある言葉を思い出していた。
考察
シオとアルバ=カンヘルの話が描かれた意味
今回シオはムハンの様子を見て荷物を犠牲にできないと判断し、自身が囮になろうとした。一方アルバ=カンヘルは上官として、シオの行動を制し、それに背いたシオを問い詰めた。二人はそれぞれ今後のためになる行動をしたわけだが、この話が描かれた意味は何だろうか。上官の立場ならあの状況で怒られるのは当然のことだと、シオを含めて誰もが分かっていることだろうし、恐らくシオは再びやり直せるとしても、似たような行動を取りそうである。最後のトギトの言葉に繋げるだけにしては、少し不自然な感じがするので、また別の展開に繋がってくる話になるのだろうか。それと、アルバ=カンヘルはシオに対し「英雄気取り」と言ったが、1・2巻や4巻最後の言葉から、シオが本当に英雄になってしまう未来もあるのかもしれない(?)
乾燥した環境と大雨
シオの肌感覚やカランの木に水がない描写からして、どうやらここら一帯(ラコタ族自治区の一部の地域)が乾燥した環境に包まれているらしい。前編では、とあるラコタ族自治区の町で大雨が降っている様子(洪水)が描かれていた。既に降った後で旱魃のようなものが襲っているのか、これから一気に降る前兆なのかは分からないが、まずこちらと関係していると考えられる。それに伴って、今回のパラオアグマのような普段いない動物が安全であるはずの道に現れたのも、何か繋がりがあるとみて良さそうである。雨が降らないために食べ物がとれず人里近くまで降りてきたとかだろうか。